さて、今回はタロットの絵柄とは離れて「数字の意味(象意)」について説明します。タロットをやっていると、やたらと同じスートや数札が出ることがあります。この場合はスートや数字で何かを伝えようとしていると考えていいでしょう。数字の意味(象意)を知ることで同じ数札の共通点を知ることができます。
数字は単なる計算のための記号ではない
タロットにおいて数字は、単なる計算のための記号ではありません。その数字自体に意味があります。数字の意味については諸説ありますし、文化によっても違います。日本では4は「死」に例えられたりしますし、西洋では13は忌み嫌われたりします。ここでは数字全部については説明できません。数札で使われる1~10まで説明したいと思います。
1は始まりを表す
1はわかりやすいですね。この世が単一の状態ということです。次元で言ったら1次元です。点ですね。物事の始まりやスタート、一体の状態です。数札の1はA(エース)になります。Aの場合はそのスートの代表としての意味と、始まりという意味があります。
2は異なった2つの状態を表す
2は2つの異なった状態が存在していることを表します。お互いに交わる部分がない2つの状態です。白と黒、男と女、上と下などなど。次元で言えば2次元。1次元にはなかった距離の概念が出てきますね。それによって、2つの距離がクローズアップされます。距離が近い、離れている、くっついている、対立している、緊張感がある、離れていても釣り合っているなどなどいろんな状態があります。また、どちらかを選ばなければいけない状況も表します。
2のカードが逆さまになると、2の状態の不安定さが前面に現れます。
3は異なった2つの状態をくっつける「第3の状態の存在」を表す
3は2の状態に1つ加えることで、2の状態を更に発展、調和・安定させた状態を表します。例えばAさんとBさんの仲を取り持つCさんが現れたり、対立した2つの状況の中を取ってお互いWINWINになったりすることで、2の持つ緊張感を緩和したり、2つではとりにくいバランスが取れるようになります。二輪車より三輪車のほうが安定してますよね。子供が生まれるとそれが+1となって家庭が円満になることもよくあります。子供でなくてもペットでも同様です。
また、2にプラスすることで余裕が生まれる場合があります。なので3には付加価値や余裕が出るという意味もあります。
4は安定した状態を表す
4は3に1足すことで、さらに安定した状態を表します。守りを固めるために1つ使ったということですね。ですので4は、変化しない、動かない、安定した、固くなった、形になったという意味があります。三角より四角のほうが安定していますし、ブロックを積み上げて何かを作るような便利なパーツにもなります。
一方で固いことでの悪い属性もあります。性格だと頑固になりますし、素材であればあまり硬いといきなりポッキリ折れてしまいますよね。守りを固めるということはチャレンジしないということにもなります。
5は固くなった4を一旦崩す
5になると今度は4に1加えることで不安定になってしまいます。でも今回は1加えることで守りではなく攻めに出たと言えます。4で固くなった状況を一旦ぶち壊すことで、不安定にはなるが更に発展させようと次に繋げるための状況です。
ですのでタロットの5の数札は一見するとあまりいい状況には思えない絵柄になっています。しかし、これは更に成長するために必要なプロセスなのでしょう。
※後半(6~10)へ続く…